祖母の死に目
坂庭です。
僕が28歳で行政書士として
起業する時、家族で賛成してくれた人は
1人もいませんでした。
「頭がおかしい!」
「こんな不景気に自営業で稼げる
わけがない!」
「今すぐ、前の会社の社長に土下座して
また雇ってもらえ!」
「これ以上、家族に迷惑をかけるな!」
と、罵られました。
借金350万円からのスタート。
唯一、応援してくれたのが
母方の祖母でした。
他の「おじいちゃん」
「おばあちゃん」は他界しており、
「おばあちゃん」と呼べる
最後の人でした。
戦前の人ですから「行政書士」が
どんな仕事か分かっていなかったと
思います。
その祖母が「孫が行政書士で開業した」
と近所に自慢して回っていたそうです。
姉にも
「おばあちゃんはね、アンタが
いくらもらって、あの子の仕事を
手伝ってるか知らないよ。
でも、自分でやるってことは
大変なことだ。だから、嫌な顔をせずに、
手伝ってやるんだよ」
と、言っていたそうです。
祖母は心筋梗塞で2度倒れていました。
「今度倒れたら次は無いと思ってください」と
主治医から言われていました。
起業して数年後、遂に、その
「今度」が来てしまいました。
3度目の心筋梗塞で倒れた祖母は、
救急搬送されて、そのままICUへ。
僕は翌日、東京に行く予定でした。
1ヶ月以上も前に申し込んだ
セミナーです。
起業当初からバイブルとして
ずっと持ち歩いていた本の著者の
セミナー。
「いずれ、この先生のセミナーに参加して
直接お会いしたい」と思っていた方です。
「今日が峠」
「明日はセミナー」
悩みました。
唯一、応援してくれた祖母の
死に目に遭えないかもしれない。
最期を見届けたい。
そばに居たい。
でも、セミナーに参加して
人生を変えたい。
「もし明日、朝になって、祖母の容態が
悪化してたら、セミナーは諦めよう」
眠れない夜。そして、翌朝。
祖母の容態はまだ落ち着いていました。
「よし、行こう」
そう思って、新幹線に乗り込み
東京へ。
セミナー会場について席に座った、
まさにその瞬間、妻からメールが。
「おばあちゃん、亡くなりました」と。
セミナー会場の天井を見上げました。
「あぁ、おばあちゃん、俺を
行かせてくれたんだね・・・」
セミナーが終わると懇親会は
キャンセルして、新幹線に
飛び乗り、実家に直行。
僕以外の親族は全員、祖母の死を看取り、
すでに落ち着いて、懐かしいメンバーと
お茶を飲みながら会話。
玄関を上り、
居間の親族を通り過ぎ、
奥の和室へ。
顔には白い布を被せられた祖母。
布をめくり、伝えた。
「おばあちゃん、遅くなってごめんね。
今、来たよ・・・」
あなたは、「人生を変える1日」を
経験したことがあるだろうか?
そこまでしても人生を変えたいと
本気で思ったことがあるだろうか?
先日、セミナー参加者さんの中に
「今日、親族が亡くなりました」
という男性がいました。
「それでも、坂庭さんのセミナーに
参加したくて、終わったら、親戚の
うちに行くことになっています」と。
お聞きしたら、「すでに数日前から
兆候があったため、事前に親戚には
伝えてあります」ということでした。
そして、「ここから一緒に
脳の使い方を変えて、人生を
変えましょう」と約束しました。
【人生を変える大きな決断】
あなたは、したことがあるだろうか?
坂庭
(追伸)
おばあちゃん、ありがとう。